「ダヴィンチコード」読了
「全世界でベストセラー!」とか「文庫本の発売日に売れ行きの新記録樹立!」と「売れてる」と言う評判ばかり聞こえてくる「ダビンチ・コード」。前に書いたが、私も文庫版発売直後に買っていて、読み始めてからは約1週間で読み終えた。
「謎の死を遂げたルーブル美術館の館長と、館長の残した暗号を追うハーヴァード大学教授ラングルトン。それに絡むキリスト教の教条主義者とキリスト教の秘密」
(ちなみに、映画版では主人公のラングルトン教授をトム・ハンクスが演じたが、小説の中では「ハリソン・フォードに似ている」と書かれている。)
ダヴィンチの美術品に隠された謎、キリスト教の歴史に隠された意外な事実を挟みつつ、パリからロンドンとヨーロッパの名所旧跡を巡るラングルトン一行の逃避行。事件を陰で操る謎の「導師」との駆け引き。謎めいたパリ市警の警部。事件の意外な真相。最後に明かされる、キリスト教最大の秘密。
ミステリーとして水準以上の面白さであり、ストーリーを通してキリスト教やヨーロッパの歴史、ダヴィンチを初めとする美術品の知識も得られる面白い小説だった。
…だったが、この小説が、全世界でベストセラーになったり、似たような「キリスト教の謎を巡る…」とか「歴史の暗部に隠された…」とあおり文句の付いたフォロワーを続出させるほどの重大作だったかと言うと、「それは騒ぎすぎでは?」と思ってしまう。
(まあ、フォロワーについては、小説家がパクッたと言うより、編集者が「この小説、ダヴィンチコードに便乗して売れるんじゃないか?」と狙ったというのが本当だろうが)
建前上は別として、意識として「無宗教」の日本人にとっては、「キリストに○○がいた!」(ネタバレになるので伏せておく)と言われても、「へー。まあ、キリストさんも人間だからねー」と思う程度で、この作品も「面白い歴史の謎解きミステリー」の1つに過ぎないと言ったら言い過ぎだろうか?
この人の小説を通しで読んだのはこれが最初だが、「地球生命の起源が宇宙から来た隕石に含まれていた異星の昆虫だった!」話の「ディセプションポイント」とか、色々と面白いのを書いている。感覚としては、マイケル・クライトンみたいな作風なんだろうか?

それにしても、この文庫版を買ったときに紀伊国屋で付けてくれたブックカバーがこれ↑
文庫版発売記念って事なんだろうが、読んでる本が丸わかりのブックカバーというのもどうかと思う。
そして、この「ダヴィンチコード」は幼稚園以来の息子の同級生でソフト仲間のT君のお母さんが読みたいというので、Tさんの「容疑者Xの献身」と交換で貸し出した。
私は、本の貸し借り(特に貸すの)が好きで、せっかく買った本が1回買っただけで本棚の肥やしになるのは勿体ないと思っているが、買ってる本ジャンルがアレなので、なかなか人に貸すことにならない。
その点、「ダヴィンチコード」のようなベストセラーは、借り手にも事欠かない。(著作権者や出版社には申し訳ないが)
コメント
「天使と悪魔」、「、「ダヴィンチコード」」と読みましたが、「天使と悪魔」の方がインパクトがあった分楽しめたような気がします。世間が騒ぐような傑作ではないというのが、率直な感想です。
一方、「容疑者Xの献身」は文句なしの傑作です。お楽しみください。
最近読んだ中では「クローズド・ノート(雫井 脩介)」、「チーム・バチスタの栄光(海堂 尊)」がおすすめです。機会がありましたら是非。
僕は年間に200冊以上読むので、本を買うのはやめました。お金以前に置く場所の問題です。最近の図書館はオンラインで予約できたりするので楽ちんです。いい時代になりましたね。
投稿者: 一読者 | 2006年05月15日 09:50