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文句のない解像度と雰囲気のあるボケ–FE 90mm F2.8 Macro G OSS【デジカメジン気まぐれレビュー:実写編】

まさに「気まぐれ」

 第1回の「機能操作性編」に続く「FE 90mm F2.8 Macro G OSS」のレビュー第2回目をお送りします。

 前回から2ヶ月も空いてしまい、まさに「気まぐれレビュー」の名に恥じない(?)結果となってしまったが、公私ともに何かと忙しく「1月が行き、2月が逃げる」状態だったのでご容赦を…、などと、無駄話はそれくらいにして、本題へ。

「マクロレンズ」として使う

基本的な接写性能

 「FE 90mm F2.8 Macro G OSS(以下SEL90M28G)」は「マクロレンズ」である。マクロレンズとは「一般より高い撮影倍率で接写撮影ができるよう設計されたレンズ。通常のマクロレンズでは最大撮影倍率が1/2倍、もしくは等倍のものが多い」(Wikipedia)と定義されているように、「小さい物を大きく写せること」を特徴である。

 そこで、このレンズが小さい物をどこまで大きく写せるのか、テストしてみた。

img
α7II / FE 90mm F2.8 Macro G OSS / 6000 x 4000 / 90.0 mm / 1/80 秒 /ISO12800 / F5.6 / ±0.00

 この通り十円硬貨をほぼ画面一杯に写すことが出来る。夜に思いついて撮ったので感度がISO12800になっていて画質的には厳しいが、F8.0に絞ってもそれなりにボケるのは、フルサイズならではだろう。

 若干斜めに撮っているので縦のサイズは縮まっているが、十円硬貨の直径は23.5mmなので、24mm×36mmフルサイズの撮像素子にほぼ一杯というのは、「最大撮影倍率:1倍」の「カタログデータ通り」と言える。

小さな物を写す

 取り敢えずマクロレンズの定番の被写体である花を撮ってみた。

img
α7II / FE 90mm F2.8 Macro G OSS / 6000 x 4000 / 90.0 mm / 1/640 秒 / ISO640 / F5.6 / ±0.00

 手持ち撮影でありピントが合う範囲をある程度広げようとF5.6で撮ってみたが、それなりにきれいなボケになっていると思う。

絞り値による変化

 それでは絞り値の変化によってボケがどの程度変わるのかをチェックしてみた。

F2.8
img
α7II / FE 90mm F2.8 Macro G OSS / 6000 x 4000 / 90.0 mm / 1/160 秒 / F2.8 / ISO100 / ±0.00
F4.0
img
α7II / FE 90mm F2.8 Macro G OSS / 6000 x 4000 / 90.0 mm / 1/100 秒 / F4.0 / ISO100 / ±0.00
F5.6
img
α7II / FE 90mm F2.8 Macro G OSS / 6000 x 4000 / 90.0 mm / 1/100 秒 / F5.6 / ISO200 / ±0.00
F8.0
img
α7II / FE 90mm F2.8 Macro G OSS / 6000 x 4000 / 90.0 mm / 1/100 秒 / F8.0 / ISO500 / ±0.00
F11.0
img
α7II / FE 90mm F2.8 Macro G OSS / 6000 x 4000 / 90.0 mm / 1/100 秒 / F11.0 / ISO800 / ±0.00

 被写体の大きさ(全高)は8cm程度。

 手持ちで撮ったので厳密に同じ構図ではないが、傾向はわかってもらえると思う。

 F11でも背景はかなりボケている印象。F2.8やF4.0の時のボケも、嫌な感じではなく、いい味を出していると思う。

中望遠レンズとして使う

「マクロレンズ」だけではもったいない?

 このレンズ、もちろん立派に「マクロ」と言える撮影倍率のレンズではあるが、撮像素子の小さなデジカメでは1倍を超える撮影倍率のカメラが珍しくない。マイクロフォーサーズのM.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macroなら2倍相当で撮れるし、カメラとセットでももっと軽い。(OM-D EM-1とのセットで682g、α7II+SEL90M28Gは1,201g)

 もちろん、マクロ撮影でフルサイズ機の浅い被写界深度が有効な場合もあると思うが、実際にはマクロ撮影以外で力を発揮する場面が多そうなので、マクロ域以外の撮影にも使ってみた。

一般的な中望遠レンズとして使う

 SEL90M28Gをα7IIに付けて、近所でスナップを撮ったり庭で犬を撮ってみた。

img
α7II / FE 90mm F2.8 Macro G OSS / 6000 x 4000 / 90.0 mm / 1/100 秒 / F5.6 / ISO200 / ±0.00
img
α7II / FE 90mm F2.8 Macro G OSS / 6000 x 4000 / 90.0 mm / 1/100 秒 / F8.0 / ISO1000 / ±0.00
img
α7II / FE 90mm F2.8 Macro G OSS / 6000 x 4000 / 90.0 mm / 1/400 秒 / F2.8 / ISO100 / ±0.00
img
α7II / FE 90mm F2.8 Macro G OSS / 6000 x 4000 / 90.0 mm / 1/100 秒 / F2.8 / ISO500 / ±0.00
img
α7II / FE 90mm F2.8 Macro G OSS / 6000 x 4000 / 90.0 mm / 1/100 秒 / F4.0 / ISO250 / ±0.00

 開放絞りでもピントが合った部分のカリッとした描写はマクロレンズならではと思うが、ピントが合っていない部分のボケ味も柔らかであり、(それなりに)大口径の中望遠レンズとしても充分に使えると思う。

 今回みたいな街歩きに持って行くレンズとしては、標準ズームか35mm程度の広角レンズが多かったが、この手の中望遠レンズだけを持ち歩いて被写体を絞って撮るのもなかなか面白かった。

ポートレートを撮ってみた

 フルサイズで90mmの画角はポートレートに最適と言われている85mmに近い。ちょうど知り合いの結婚式があったので出席者を撮らせてもらった。(掲載許可はいただいています)

img
α7II / FE 90mm F2.8 Macro G OSS / 6000 x 4000 / 90.0 mm / 1/100 秒 / F2.8 / ISO125 / ±0.00

 解像度の高さは言うまでもないとして、背景のボケ具合は85mm F1.4(またはF1.8)の開放絞りで撮った場合と比べると足りないのはもちろんだが、これはこれでいい味だと思う。

味のあるFEレンズ

 買ってから約4ヶ月使ってみたが、SEL90M28Gは、マクロレンズとしてはもちろん中望遠レンズとして使っても満足できるレンズである。

 特に、カリッとした解像度と柔らかなボケ味を両立させているところは、さすがに最新のマクロレンズであると思う。

 個人的には、これまで買ったEマウントのレンズの中で一番気に入っている。

 ソニーのEマウントレンズ、特にフルサイズ対応のFEレンズのラインナップは徐々に整備されてきたが、実用的なズームレンズが多く趣味性の高い単焦点レンズが少ない印象だった。それが、2015年の後半には「Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA(SEL35F14Z)」やこのSEL90M28Gの登場で、その面でも徐々に役者が揃ってきた印象である。

 CP+2016前に発表された24-70mm F2.8や85mm F1.4も含めて、フルサイズミラーレス用という(現在のところ)唯一のレンズを、これからも楽しんでいきたいと思う。

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コメント

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  • コメント (10)

    • 匿名
    • 2016年 3月 04日

    やっぱり口径食はそれなりにデカイな

      • 匿名
      • 2016年 3月 04日

      最後の写真が顕著だね。
      しかし口径食?も目立つが、フルサイズ機なのにISO125程度の画像でカラーノイズが多いような気が・・・。
      こんなもんなんでしょうか。

        • 匿名
        • 2016年 3月 05日

        カラーノイズというよりモアレ?

        • 匿名
        • 2016年 3月 06日

        オートで諧調補正されて、暗部が引き上げられてるんじゃないだろうか?
        髪の毛がザラザラになってるのが気になるな~。
        レンズより画像処理エンジンの問題だと思うけど。

          • 匿名
          • 2016年 3月 06日

          言われてみればなんとなくマッハバンド的な帯のようなのが見えなくもない・・・。
          やっぱりフルサイズEマウントの周辺はデフォの画質が厳しいのかな?

      • 匿名
      • 2016年 3月 07日

      もしかして、いつまでたってもα最強の武器STFレンズがリリースされないのは口径食の影響?

        • 匿名
        • 2016年 3月 07日

        アダプター経由での作例無いかね?
        出てもおかしくはないと思うけどね。

          • 匿名
          • 2016年 3月 07日

          http://upload.a-system.net/photo/list
          ここで検索すると出てきますね

          自分で探してきて言うのもなんですけど、こういうのやめてほしい
          現在Aマウント機を一台も持っていない&どうなるかわからない状況なので絶対に買うつもりはなかったのに
          欲しくてたまらない
          たまらなくなったんだ

          あ、ちなみに先の書き込みの後にググったのですが、
          135mmSTFに関しては、F2.8のスペック以上に巨大なレンズを使い、正面から光が当たるように設計しているので口径食が出づらいとかナントカ(真偽は不明)
          その為、Eマウントボディには不釣り合いな巨大なレンズしか作れないので今のところ存在しないんでしょうかねぇ
          「Aマウントのレンズをアダプタ込みで使う」のは「分かってる人」であって、
          望遠レンズでもないのにアダプタ無しでも巨大なのはNG、みたいな

            • M-KEY
            • 2016年 3月 08日

            135mmSTFが欲しい場合、別にα99を買う必要は無くα7シリーズにLA-EA3併用でいいと思います。
            それでも機材トータルならα99よりは小さいし、マウントアダプター側の三脚座を使えるので、一型でもボディの弱いのは気になりません。
            ボディとレンズのバランスと言うなら、GMレンズも相当なアンバランスです。

    • 175でした
    • 2016年 3月 10日

    レンズは良いのだけどね。
    画像処理エンジンを一から組み直すか、他社に外注してくれないかなあ。

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